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   No.24・ December 2002
 

"mappa di pioggia" <<雨の地図>>

ed.30, 20cmX14cm, lithograph, 2001

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12月1日(日)

 もう師走になってしまった。おかげさまで昨日終了した個展は、とても盛況のうちに(自分比)終えることができました。本当にご来場くださった皆様ありがとうございました。一応、次回は再来年2004年の11月15日から予定しています。場所は同じです。というわけで、今年最後の「今月の一枚」は、この個展で一番人気のあった作品にしてみました。しばらく展覧会はないですが、ときどきこちらのサイトで作品みてくださいね。よろしくお願いします。

 いやいや、終わっちゃいましたよ個展。ほんとにあっという間でした。ふだん家で作業してるか版画工房いって作業してるかなので、ちゃんとした靴を一日中履いているという経験があまりないもので、週後半から足がいたくて仕方なかったのですが、それ以外は、ほんとに充実して満足のゆく一週間でした。今後の課題も的をしぼって考えて、より純度たかく思いを込められる作品を作っていきたいと思っています。

 お陰さまで、回をかさねるごとに個展もより多くのかたに見ていただくことができて、時間帯によっては、あまりゆっくりお話できなかったりおかまいできない方には本当に失礼いたしました。期間限定のBBSですが、とりあえず年内まではおいておこうと思っていますので、ご意見ご感想などいただけるととてもうれしいです。(つづく)


12月9日(月)

 東京は初雪です。昼間軒先に遊びにきていたねこさんは、どこでこの寒さをやりすごしているのやら、と心痛めつつ、自分はこたつでぬくぬく。ひさしぶりに、たまっていたDVDを見たり、先週末はぐうたらと過ごしました。個展の残務処理やらであわただしく過ぎてしまった一週間。個展の一週間とちがって、こうやってあわただしくバタバタと過ぎてしまうと、日常生活という感じがします。

 しかし、今月の作品もそうですが、日常生活のあわただしく過ぎていってしまう日々の中で、なにかを思うというのが私の仕事なのだなあ、と週末のんびりしながら思いました。仕事柄忙しい時は忙しいけど、わりと自分で予定が組めるので、結構のんきに暮らしているといえば、そうともいえる。そんなに忙しくないんだから、ぼぉーーっと考え事にふけるヒマもあるのではないか、という訳でもないのだと思う。たとえば、雨をみて。いや、やっぱりのんき者のなせる技なのだろうか。(つづく) 


12月15日(日)

 もう年末の気配濃厚。先月の個展の時点で、すでに銀座はクリスマス・モードだったけど、あんまり前倒しされると楽しみも間延びしますね。楽しみっていっても、ここ数年は版画刷ってることが多いです。小さい時も、幼稚園がお寺の経営だったので、お花祭りの思い出の方が強く残っているし、プレゼントも誕生日が割と近いため、大抵まとめて一個で「クリスマスにこれもらった!わぁい!」という記憶も弱い。そうやってクリスマスが近づいても平静に過ごす気質が形成されていったのだろうか。

 幼稚園といえば、お堂でお祈りすることが時々ありました。ミッション系の学校でいうところのミサのようなもの。たぶん板の間に正座したりは嫌だったと思うけれど、とても楽しみでした。お堂の中とか仏具とか見て、恐いようなキレイなような、色んなものがあって。お遊戯した記憶はほとんどなくて(総じて幼少時の記憶が薄いけど)、お堂や、象のぬいぐるみや、お絵描き、お弁当の記憶だけ残っているのを思うと、三つ子の魂百まで、というの言葉が深く心にしみますね。幼稚園の頃のお絵描き帳を、数年前に物置きの整理をしたときに見つけました。高校生の時のデッサンなども全部とってあるのだけど、それにくらべると(あまりの下手さに唖然とした)、幼稚園の時の絵はぐりぐりしてて楽しそうでした。ほんとにぐりぐり描いてるだけで何も「片鱗」を感じさせませんが(笑)。その後30年たっても、のんきに絵を描いて暮らしていることになるとは全く考えもしなかったけれど。(つづく)


12月27日(金)

 まだ年賀状の準備もできていない。大掃除もしていない。しかし、着々と今年も暮れてゆくのであった。しかし、昨日いつも制作に通っている版画工房の大掃除と忘年会があって、とりあえず、版画は今年仕事納め。無事制作をかさねて個展もできたのも、やっぱり版画工房のおかげです。でも来年こそもうちょっとキレイな環境になることを祈りたい。

 そして今月はまったく作品の話をしていなかったことに、気がつく。とはいえ、この「雨の地図」のおともだち作品の「雨のいえ」の回に、多少かいてあるので、是非読んでみて下さい。この作品は、ふだんの私の作風から比べると、色使いもぽんやりしていて、モノトーンに近い感じ(だから、良かったのか、ということだったりして・・)ですが、「雨のいえ」のいつもの色調と対にしてみると、ぽんやりというより「深さ」が見えてくるといいな、と思って作っていました。地面に降り注いだ雨が、土にしみこんで、地中深くしみ込んでいって、ろ過され(なんだかエビアンのCMみたいだが)、川になって、海に出て、という小学校でならったような雨の一生をイメージしただけでなく、雨が自意識というか世界観みたいなものを持っていて、その自分の過程をどうとらえているか、みたいなことを、私は雨をみて思いうかべたりするのです。

 そんなことをして、また1年たってしまいました。このコーナーもまる2年続けたことになります。あまり為になることは書いてありませんが、作品をご覧になったり、この文を読んで下さった方が、ふと仕事の合間などに、目の前にある消しゴムなんかについて、一時物思いに耽ってしまうようになると、とてもうれしく思います(笑)。また来年も続けます。どうぞよろしくお願いいたします。みなさまも、良いお年をお迎えください。チャオ。