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   No.34・October 2003

"Bathing" <<沐浴>>

ed.1/15,10cm X 29cm, lithograph and woodcut,2003

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10月8日(水曜日)

 しばらく夏期休業(もう寒いって)していましたが、また平常どおりとなります。今後ともどうぞよろしくおねがいします。BBS<fantafonte B-side>には本サイト休業中の時の書き込みがありますのでよかったらみてみて下さい。今月の作品は旅行直前につくったものの一つです。

 なんだか遠ーーい昔に作った様な気がするものの、つい最近つくりました(笑)。イタリア旅行中は相変わらず美術館など飽きもせず見て回っていて、あまりの名品の数々に、あまり自分で制作したい衝動も起こりませんでした。旅の日記帳のようなものへ落書きのようなものや、ポストカードに自分でした水彩スケッチなどをのぞけば、いつもの自分が作りたいものを考えることをあまりしなかったです。ずっと見続けていると、ちょっと下世話な気持から、人が足を止める作品、素通りする作品、美術館の中の看板作品、片隅にいる作品って何がちがうんだろう?と考えたりしました。なにが良くてなにが良くないんだろう、と。そんな余計なお世話なことを考えつつ、私はやはり自分の作品をみてもらいたいので、見てもらうことについて、考えたりしました。

 終盤は、さすがに自分の作品のアイディアを考えたりしました。いつもの頭の中にあるものながら、またちょっと新しいアプローチの作品ができればと思っています。

 ところで、今回は、なかでもジオットの作品をよくみました。ベネチアからローマへの通り道だったのもありますが、パドヴァではスクロヴェーニ礼拝堂というところへ、わざわざいってみました。以前は顔色も悪く目つきもわるい(?)作品なのであまり強い関心をもたなかったのですが。それにしても、何百年も昔の作品がああして自由にみることができるというのはすごいことですね。ただし、実際にはスクロヴェーニ礼拝堂は、完璧な温度湿度調整がされていて、見学者は観覧前に別室で15分間、堂内の空調にそろうまで「隔離」されて、仕切りのある場所へまた移動してやっと見学とあいなります。たしかに「ちきゅうの歩き方」にもそう書いてあったけど、ほんとにそうだった。

 また通常通り更新してゆきますので、どうぞよろしく。(つづく) 


10月12日(日曜日)

 雨の日曜日。運動会の人はちょっと残念。社会復帰しつつ、旅の写真の整理などしています。今回はふつうのフィルムは5本ぐらいで、あとはデジカメです。現地でデータをCD焼きしてもらいつつ、全部で500枚分ぐらいあると思う。全部じゃなくてもプリントしたいのでコトコトと自分でプリントアウトしています。以前プリンターのCMでロール紙印刷できますっていうのをみて、あんなにつかうもんじゃないだろう、と思っていたのだけど、今それがすっごく便利だとわかりました。10mのロール紙があっというまになくなりそうです。

フィレンツェのドウモ美術館でみつけた彫刻。不思議なななめっぽさが気に入りました。 今月の作品も、木版とリトグラフの併用なのですが、いつもと違うのは木版の版木です。いつもはシナベニヤがほとんどですが、これは桂の木をつかいました。木目がちょっとちがって、この画面ではわかりませんが、地色の黄色のところに木目がよくみえています。小さい作品なので、やはりマチエールも楽しんもらえるよう、木目だけでなくリトグラフの解き墨の濃淡もでるように工夫をしました。内容的には「沐浴」とありますが、(あいかわらず)自分の空想の世界にぽわーんと浸っているような図です。そこからモコモコとなにかが生まれだしています。何なんでしょうね、それは。もうすこし良く考えてみます(笑)。(つづく)


10月19日(日曜日)

 先週はかなりのんびりしました。週末は出かける用事もなく(自宅で仕事の人にはありがちだけど)かれこれ70時間以上家から一歩もでていないことに気がついて「こりゃいかん」と自転車をこいでわざと遠くのスーパーに買い物にでかけて、いらんものまで買ってしまうという『風がふけば桶やがもうかる』のようなひとときを過ごしました。で、晩ごはんにあじの塩焼きたべた。それはなぜか魚焼き網を買ったからです。

 なぜ家にひきこもると魚焼き網を買うことになるのかも謎ですが、今月の作品も、まず先にイメージというか画像として頭に思い浮かんでしまったので「こういう事を描いてみました」と自分でもはっきりとは分かりません。しかし「浸っている」ということと、その接点から何かがぼよよーんと湧いているというのは、いつもの私の作品から考えるとわりと自然なイメージともおもいます。とくに「sunlight」制作のころにそれは顕著だったのですが、おもえばこれも黄色い空間につつまれているし、しかし「sunlight」はかなり抽象的な空間だったけれど、これは人物もはいって、もう少しラブリーな感じの風合いとなりました。作品のサイズがちいさいというのもあるかもしれない。

 話はぜんぜん違うけど、昨日の日本シリーズ第1戦はおもしろかったですね。心情的には阪神が日本一になってもいいとおもうけど(近所にダイエーないし)、特に阪神ファンではありません。(つづく)


10月25日(土曜日)

 すっかり日が短くなって、夜空にオリオン座をみたり、初鍋したり、コタツだしたり、ぬくぬくとし始めてしまいました。そういえば、去年の今ごろは個展も間近な頃で、こんなにのんびりはしていなかったように思う。そのぶん年が開けてからしばらくコタツと一体化していたかもしれない。今年はほどほどに活発にいこうと思っています。と、コタツにはいって更新作業中。

 旅行後はわりとふつふつと作品イメージも湧きかけていたのですが、また色々と考えだして、スケッチだけの日々がつづいています。「新しいもの」を作り続けていかなくては、とは思わないのだけど、ぜったい今までと同じような作品が出続けるのも、それはそれで不自然なことなので、どのへんが今の自分にちょうどいいのだろうと考え中です。わりと作品制作の間があいてしまうときは、あいてしまうものなので(時間的に作業できないというより、ようするに考えてるだけの時間が長い)、それはそれでそういう時間の過ごし方も作品にでればよいなあ、とのんびりと構えています。

 でも、やっぱりコタツの中にいるからかもしれない。そうやって、「いかんいかん」と自転車に乗って・・・と先週にタイプスリップしてしまいそうな秋の夜長であります。(つづく)