gallery talk 今月の一枚

"Jona"

<<ヨナ>>
ed.10, 9.5cm x 27.5cm,lithography,2004

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3月1日(月曜日)

 やっぱり2月おわるの早すぎる!もう3月じゃないですか。みなさん、花粉は大丈夫でしょうか。私はまだなんとなく平気みたいです。ようやくブログもはじめるし、サイトもちょっとお色直ししてみました。今月はものすごい勢いで作品をつくらないと、来月の本のグループ展に本当に間に合わない感じです。がんばる。

 2月が短かったということもあり、いくつか告知をリピートしておきます。よかったら見てみて下さいね。

 横浜は元町に先月オープンしたお店で作品をおいてもらえることになりました。アーティストものの雑貨中心のとってもラブリーなお店です。元町チコリ(横浜市中区元町1-36原ビル2F tel.045−663-7724 月曜定休 11時−7時)ウチキパンの近くです。(後日補足!元町チコリさんは、都合によりなくなってしまったそうです。ラブリーなお店だったのに、残念です。) ほかにもいくつか作品をおいてもらっているところがあります。興味のある方はショップのページを見てみて下さい。

 近々くわしく告知をしますが、来月初旬に南青山のギャラリーで手製本のグループ展に参加します。サイトでも紹介しているグラフィック・ノヴェルの現物および新作そしてそして新作版画も少し発表できればと思っています。

 春遠からじ。よろしくお願いします。



3月28日(月曜日)

3月6日(日曜日)

3月の積雪@東京はめずらしいのもあるけど、だいたい12の寒さに体が慣れてない頃と今頃のそろそろ暖かくなるだろうと油断する時期が体感的に一番寒い。そんな中、いくつか美術館めぐり。そのお話はスタートしたばかりのブログにて。

 雑談はブログにまかせて、こちらでは作品のお話を(ひさびさに)してみたいと思います。この魚の図とヨナというタイトルをみて既にお気付きの方もいるかと思いますが、これは旧約聖書のヨナ記から着想を得てつくってみました。私はキリスト教徒ではないのですが、イタリア大好きなので、さらに美術館めぐりも大好きなので、自然とキリスト教を主題とする作品をたくさん見ました。学生時代にはじめて訪れた時は何もわからず見ていたのですが、その通り、何もわかず見ていると不敬ながらどれも同じに見えてつまらないのです。美術鑑賞の基礎知識としてある程度の主題、モチーフ、アトリビュートなど少しずつわかってくると、だんだん面白くなってきます。

 話はそれますが、きのう源氏物語の屏風絵などの展覧会をみて、恥ずかしながら源氏物語を読んだ事がなく内容もほとんど知らないので、「ああ、この場面。こう描くのか」というような発見に至らず、もちろん絵として見るだけでも十分うつくしく楽しめたのですが、自分の不勉強をうらめしく思いました。

話は戻って。その主題やテーマというものは物語を象徴する図解や図案であったりするので、その抽出具合がとても面白いのです。キリスト教に限らず、神話や仏教でもその世界観のあらわし方が人心を捉えて受け継がれて今日に至っているわけですが、そういう風につながって残っていく図像は、不思議と馴染みのない世界のものであっても、なぜか決して異なるものには見えないから不思議です。これらの図像には常に興味があるのですが、やはりイタリア旅行前後は特にその傾向が強まり、この作品も一昨年の3週間ほどの滞在中におこった中世とジオット大ブームの名残りのようなものなのです。つづく。


3月12日(日曜日)

 あったかいような寒いような。とりあえずくしゃみが出るので春なんだなと思う。来月の本のグループ展の制作に忙しい。版画はもちろん手綴じ製本に悪戦苦闘しています。しくしく。

 グループ展では、最近このサイトのトップページおよび各ページに出没している婦女子らが登場するグラフィック・ノヴェルおよびその作品にでてくる版画が中心なので、昨年の個展や今月の一枚の作品のようなふだんの版画とは、わりと趣がちがうと思っています。

 しかし、今月の作品「ヨナ」のヒントとなった旧約聖書のヨナ書のように、グループ展での作品もエデンの園がヒントになった作品が登場します(予定)。今制作中・・。ヨナ書はキリストの再生を表しているそうですが、大きな魚(鯨のことらしい。鯨は魚じゃないけど)や作者の空想による海の怪物みたいのに食べられているところなどは、今みるととてもユーモラスに感じます。

 キリスト教美術の主題やシンボル事典のようなものがでていますが、前回イタリアにいったときに、その手のシリーズものをまとめて買ってきました。いろいろな時代の「名画」が図解に使われています。ルネサンス以降の作品では登場人物の内面まで描かれているような美しさと完成度がありますが、私は中世およびそれ以前の「話の通りに描いてみたよ」というような作品が好きです。また絵画でなく写本とか教会内の装飾として作られている場合が多いので、とてもデザイン的でわかりやすい。

 そんなものを色々みていて、自分でも装飾的な感じのものを一点つくってみたくなって、制作したのがこの作品です。そんなわけで左右の建物がちょっと中世風(自分なりのイメージ)になっています。(つづく)


3月21日(月曜日)

 外ではマスクをしているので大丈夫だけど、家にいる時の方が目がかゆい。なぜ。本のグループ展のための制作も佳境です。4人のうち私を含む3人は大学の同級生で、うち1人は同じく学生時代からリトグラフをしています。たまに話題になる過酷で悲しく楽しかった卒業制作@八王子越冬隊の仲間でもあります。

 グループ展では今月の作品の寓話やシンボルとしてのイメージというのに関連した作品も出品する予定です。メインは昨年11月にはじめて発表したグラフィック・ノヴェルの続編ですが、版画もだします。グラフィック・ノヴェルも版画でつくってますけど。登場人物はずっと同じなので、お話もつながっていたり、単発エピソード的だったりする予定ですが、話が続く以上、最初の頃の作品に伏せんをはっていたり、あとから自分でも気がついたり(!)いろいろです。サプリメントのページにある「Donuts Are Nice」もさらにテキストを追加して半革装のちょっとゴージャスな手製本になって登場しますが、作中でキッチンに架かってるヘビの絵があります。それの「ホンモノ」も登場します。「なんのこっちゃ?」ですが、その作中の絵をちゃんと版画でつくって発表するという意味です。実は「Donuts〜」を制作した時は、何気なく書き込んでいたのですが(ヘビは時々モチーフにでてくるので。Wrap Round A WorldSerpenteなど)、あらためて先週書いた寓話のイメージで見ると、まるで禁断の実(ドーナツだけど)のようです。アダムとイヴは禁断の実を食して自分達が裸でいることを恥ずかしいと知ることになるのでした。そして「Life is Sweet」で女の子が外の世界を求めてでてきた壁の裏に、あのヘビの絵がかかっていたことになります。後からうまく辻褄を合わせたと言えばそれまでだけれど、彼女が外の世界に気づくきっかけになったのは壁の裏側からみた(得た)そのヘビがすすめる禁断のドーナツだったのではないだろうか、と思ったのでした。作者自身があとから「思ったのでした」もないだろうに、とツッコミどころは満載なのはさておき(笑)。とにかく、そんな感じでお話がすすんでいっています。ぜひ見に来て下さい。来月の4日から。今回は南青山のギャラリーです。(つづく)

しつこく宣伝していますが本のグループ展がいよいよ来週となりました。まだ作品は制作中。。それぞれの本のカタチと副題をつけたように、各人各様の本となりそうです。私は、版画でつくったグラフィック・ノヴェル(この画面にいる二人がもちろん登場します)を手綴じ製本にして、そのお話にでてくる絵を版画にしたものを展示します。お楽しみに。ぜひお出かけ下さい。よろしくお願いします。


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