「作家Zakka百貨展」に参加します。

夏のお楽しみ「作家Zakka百貨展」。
作家が本気でつくるザッカということで、今年でもう7回目となりました。
そして私はありがたいことに毎年お誘いいただき皆勤賞。

今回のテーマは「ヒラヒラ〜風と手ぬぐい」です。

自分なりの「風」や「ヒラヒラ」。
そこから広がるイメージ、ありきたりじゃないもの、
そんな感じに考えていくうちに、今年のわたしの作品は、ねこ!
とはいっても、ヒトのための猫雑貨ではなく、猫のために。
それも、私がふだん制作しているリトグラフを活かしてのもの。

ザッカその1は、「猫まくら」です。

猫キッカーとか、ケリケリとか言われ方はいろいろあるものの、
つまり猫ちゃんのおもちゃ。
なかに少しマタタビを忍ばせてあります。
写真のとおり、しっかりした布にリトグラフでねずみちゃんを
刷ってみました。革ひものシッポつき(ココが、ヒラヒラってことで笑)。

 

ザッカその2は、出展作家共通のアイテム、手ぬぐい。

もちろん、リトグラフで刷った猫。

「猫を首に巻こうとしつこいニンゲンに与えて、猫がのんびり過ごす」ため、のデザイン。

いまどき猫を首にまいたら汗に猫毛まとわりついて大変だしね。
首にもそして頭にもしっかり巻ける、ちょっと長めの1メートルに仕立てました。

はじめは、晒にリトグラフって刷れるんだろーか?

リト歴かるく30年オーバーの私ですが、今までやったことない。

そして、案外いけました。
マチエールのインプレッションも想像以上。よしよし。

ちょっとアップ。

 

さらにザッカその3は、猫じゃらしを兼ねて、お掃除にもつかえる「はたき」。

ほんとうは、このはたきにぴったりの薄い化繊生地にもリトグラフを刷りたかったものの、さすがに厳しかった。

そのかわり、生地と一緒に、丈夫な和紙に刷られた昔の作品の端っこ切り落としを混ぜてあります。
使い道ないもののずっと捨てられなくて取っておいたけど、こんなところで陽の目をみることに笑!

このように、毎年「お題」をいただいて、いつもの作品とは違う、
でも、いつもの作家らしさを生かしての雑貨づくりは
毎度ほんとーに頭をひねり、新たな技法にチャレンジもあり、
いつもの制作の幅もひろがります。

ご一緒している作家さんたちもほんとに力作ぞろい。
「そう来たか!」とほくそ笑んだりしてしまいます。

まだまだ酷暑が続きますが、ぜひお運びいただけると嬉しいです。
ギャラリーには、本格英国茶とケーキが美味しいカフェも併設しています。
どうぞよろしくお願い致します!!

ちなみに、お値段のほうはこんな感じにしました。
猫まくら 2,200円。猫手ぬぐい 2,200円。はたき1,500円。ほか、ポストカードサイズの小さなリトグラフ500円など。ふだん作ってるリトグラフ作品も2点ほど出します。どぞ夜露四苦。

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作家Zakka百貨展 vol.7
2018年8月3日(金)−12日(日)*7日(火)休廊
11:00−18:30 *最終日は16:00まで
葡萄屋ギャラリー arts + cafe
143-0023 東京都大田区山王3−29−3 JR大森駅西口5分 地図
tel. 03-6429-7331
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おまけ動画。

ウリエルさん(東京都在住・8歳) 「猫まくら」ユーザーレビュー ★★★★☆ 案外しっかり作ってあるし、マタタビのほのかな香りにウットリします。ねずみの絵がついてて、シッポもあるけど、本当のねずみじゃないのかな。本当のねずみなら食べたいけど(地域猫じだいはよく食べてたもの)。 とても気に入ったけど、「カメラ目線ください」とか「お手手はここにおいて」とかうるさいヒトがいたので、星ひとつマイナスにしました。 #cat #ウリエルちゃん #gatto #ねこ #猫ちゃん #猫グッズ #猫雑貨 #マタタビ #lthigraphforcats #lithographonfabric

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もうすぐ猫の日

すっかり更新を怠けているうちに、2月も後半になっていたとは。
そして2月後半の目玉といえば、猫の日。うちにも猫が3匹います。なので今回は、猫たちの紹介および、猫作品について書こうと思います。

ここ最近の猫ブーム(という言い方が実はもうイヤなんだけど)、猫をお題にしたありとあらゆるものがありますが、私のやってる版画界隈でも、もちろんブームは健在。猫をテーマにした作品の展示や、猫専門のギャラリーなど、もりだくさん。

そして私も、よく展覧会をさせてもらう某所では「いや〜、橋本さん、やっぱり猫作品は強いですよ!」と言われることもあり、なるほどなー、とも思ったりして、こっそり猫作品を作ってみたりはしました。作ったことは作ったのである。説明しないとどこに猫が描かれているのかさっぱりわからん作品を。まったくの抽象画ってわけではないけど、しっかり具象的な画風でもない。猫以前にすべてが、人知れずこっそり描かれている作風のため、猫ももちろん人知れずこっそり描かれ、展示され、そして誰にもらわれることもなく家に帰ってくるのである。

そんなことはまあいい(よくないけどさ)。そこで私も考えました。これでいいのか、と。でも昨今の猫ブームの作品って、ようするに猫好きの人間のための作品でしょう?もちろん買うのが人間だからしょうがないんだけど。でも、ここまで猫ブームというなら、猫のために作品を作ろうよ!!!そして、猫に買ってあげようよ、人間のためじゃなく!!と、私はこっそり熱く思ったのでした。

そこでまた考える。猫がみて楽しいであろう作品とは。

深く考えたすえに、箱を描くことにしました。だって、猫たち箱大好きだよね。うちの猫ちゃんたちもAmazonの箱とか大好きだもの。なのでほんとは「Amazon箱」にしたかったけど展示場所でなにかと差し障りそうなので、ただの箱にしてみました。それが「La mia preferita(お気に入りの箱)」という作品です。

気に入っていってもらえたかは、ちょっとわからないけれど。

その後もカリカリの作品も作ったりしました。が、当時はよく食べていたメディファスをモチーフに、チキン味おさかな味と2作品つくったものの、その後、写真のガブリエルちゃんに食物アレルギーがあるらしいことが判明。今はロイヤルカナンのセレクトプロテイン ダック&ライスを食べているので、はやく作品も作り直さなくては。

そんなわけで、最後に猫たち紹介。
地域猫だった母猫(生後半年ちょっとで出産のヤンママ)が、授乳期のおわるころ「この子たちに餌をだしなさい」といわんばかりに、子猫4匹をうちに置いてって失踪(結局、近所でカレシと一緒に暮らしていた)。子猫のうち1匹もお母さんに合流したので、残りの3匹に餌やりつづけて早7年あまり。今は完全室内飼いにしています。
名前は、写真左からラファエルちゃん♂、上にも写ってるガブリエルちゃん♂、ウリエルちゃん♀。ちなみに、一抜けした子はミカエルちゃん♀でした。

肝心の作品については、次回もう少し詳しくご紹介しようと思います。
今後も、猫フレンドリーな作品作りを心がけていきたい。

ことしの年賀状

すっかり正月気分も抜けたころになって年賀状のおはなし。

毎年のことながら作るのが遅くて、今年は切手代値上がりギリギリ当日に
やっと投函しました。

毎年、どんな年賀状を作ろうかな?と悩むのも楽しみのひとつだけど、
でも猫派のわたしとしては、犬の絵は描きづらい(笑)のもあって
いつもよく見るとちょこっと干支が入ってる、というのが定番だったものの
今年はまったく犬とは関係なく、鏡餅をモチーフにしました。

お正月、うちに飾った鏡餅は、いつもお団子など買っている
近所の餅菓子屋さんで買ったもので、
やはりスーパーにならぶパックのやつとは全っ然ちがう。
家用とアトリエ用(写真の小さいやつ)のふたつは
先日の鏡開きの日にがんばって小さく割って現在乾燥中。
数日中に揚げ餅にして平らげる予定です。

年賀状に話戻って。

年賀状は印刷ではなく、いつもリトグラフかプリントゴッコで制作していて、
プリントゴッコが製造中止になるとわかった時点で
消耗品をコツコツ買い貯めたり、使わなくなった友人が譲ってくれたり
まだまだ数年つづけられるだけの材料はそろっているものの、
ふだんのリトグラフ制作はそれほど枚数を刷らないので、
たまに自主特訓のように、100枚単位の枚数を刷りたくなります。

そんなわけで、今年は宛名面の文字はプリントゴッコ。
そして、絵柄はリトグラフとなりました。

今回は作りだしたのも遅かったのに、さらに失敗して数回やり直しました。
それなりに長くやっているので、失敗する理由も予想はついているものの、
あえて、それを力技で乗り越えたい‥‥‥と思ったりがあるのです。
そういうので、もしうまく行けば、うまくいかなくても、なにか
手応えがあれば、今後の制作にも活きるだろうとおもったものの
しかし、やはり乗り越え難く、さっさと作り変えて先に進みました笑。

成功するやり方ばかりやっても、時に失敗することはあるけれど、
でも、「うまくいくやり方」ばかりに頼るのも、それはそれで
狭い世界に落ち着くような気もするし、
逆に、こうしたらうまくいく、こうしたら失敗するという判断が
自分の中でちゃんと機能しているかを確かめたい気もしたり。
そういうのに、年賀状作りというのは向いているような気がします。

個展が目の前に迫った状態で、わざと失敗するのはさすがに怖いから。

そういうわけで、今年もどうぞよろしくお願いします。
今年の年末は早めに年賀状作りの準備しよう(と、毎年思ってはいる)。